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18. 終わりに

ディスクの調整やパーティション分けの判断は難しい問題です。 原則と言えるものはないのが現状です。 しかしこの問題に取組むことはきっと目に見える利益を生んでくれるでしょう。 あるドライブが酷使されているのに他のドライブは働いていない、 というような状態は最適な状況ではないでしょう。 ドライブのランプを良く見ましょう、ただの飾りで付いてるのではないんですから。 正しくセットアップされたシステムでは、 これらのランプはクリスマスのディスコのように光るでしょう。 Linux ではソフトウェア RAID が使えますし、 サポートされている SCSI RAID コントローラのハードウェアもあります。 何が使えるかを調べましょう。 システムが大きくなり、あなたの経験が豊富になると、 パーティションを変更したくなってくるでしょう。 その時にはまたこの文書を見てください。追加情報は常に歓迎しています。

最後に私のお勧めをここにまとめておきます。

18.1 今後の予定

この文書にはいくつか重要な内容を追加する必要があります。 特に、付録には例をいくつか追加するつもりです。 私は現在 2 つのマシンを立ち上げているところです。 職場で巨大なシステム、そして自宅にごく一般的なシステムです。 この二つの例を挙げれば、どのようにシステムをセットアップするかについて だいたいの感じをつかんでもらえるものと期待しています。 うまく働いているシステムの例がありましたら、 もちろん送っていただけると大歓迎です。

様々なファイルシステムやユーティリティに関しても、 書かなければならないことがたくさん残っています。

ドライブの技術に関して、 また fdiskcfdisk, sfdisk の具体的な使い方に関して、 かなりの分量を追加するつもりです。 利用可能になるであろうファイルシステムに関して、 また RAID に関して、 RAID のそれぞれのレベルが 具体的にどのようなディレクトリに有益であるかに関しても増強するつもりです。

Linux Filesystem Structure Standard や FHS と重複している ところが少々ありますので、できればより良い形でまとめ直したいと思っています。 付録の表は全面的に書き直す必要があるでしょう。

多くの人々がこの文書を読むにつれ、 コメントやフィードバックも多数寄せられることと思います。 現在私は、この文書で述べたディレクトリ配置の決定プロセスを 自動化するようなプログラムができないかと考えています。 最適な配置を吐き出すのはなかなか難しいでしょうが、 スタートポイントとしてふさわしい簡潔な結果を出せるようになると良いと思います。

18.2 情報募集

この文書を書きはじめてから随分経ち、多くの部分が統合されつつありますが、 まだこの文書をベータからリリース版にするには以下のような情報が必要です。

18.3 著者が提案するプロジェクト

comp.os.linux.* ニュースグループには 「何かプロジェクトをやりたいんだけど、良いアイディアはないですか」 という投稿が時々寄せられます。 ここでは、この文書を書いているうちに私が思い付いたものをいくつか記します。 ファイルシステムのような大きなプロジェクトでは、 共同作業者を探したり手を着けている人がいないかを 調べたりする必要がありますから、ニュースへのポストが必要かもしれません。

設計ツール

先に述べたような、パーティション分割の作業を自動化するようなツールは 中規模のプロジェクトになるでしょう。 制限付き問題を解決するプログラムの練習になるでしょう。

パーティション分割ツール

設計ツールの出力を受け、ドライブをフォーマットし、 ディレクトリ構造に適宜必要なシンボリックリンクをあてがってくれるものです。 システムのインストールソフトと統合されるとベストでしょう。 Solaris についているパーティション分割ツールが良いお手本になるでしょう。

監視ツール

パーティションのサイズを監視し、あふれる前に警告してくれるツールです。

移動ツール

安全にディレクトリ構造を古いドライブから新しいドライブ (例えば RAID など) へ移動してくれるものです。 多分簡単で、バックアップ用のプログラムをコントロールする シェルスクリプトでも実現できるかもしれません。 しかし安全であるかどうか、 移動後に変更がないかどうかはしっかりチェックされなければなりません。


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